10月9日。台風の近づく肌寒い日。
勤務先の学習塾の裏手から子猫の声が聞こえてきたのです。
急いで探してみると、目も開いていない子猫が必死になって鳴いていました。
母猫が近くにいるのではないかと思い、10分ほど観察をしていたのですが、母猫が戻ってくる気配もなく、保護することとしました。
保護直後
まずは全身の観察です。幸い、骨折や大きなケガは無いみたいです。
しかしかなり痩せています。自力で立つことは不可能。這ってやっと動けるくらいです。
猫は人間よりも体温が高いはずですが暖かく感じない、つまり体温が下がっているということ。また、目やにで目が開かなくなっていました。
取り急ぎノミダニの心配もありましたので、段ボールにタオルを入れたものに隔離。
保温のためにペットボトルにお湯を入れてタオルでくるんだものを投入。
子猫が落ち着いたのを確認したので次はごはんです。
生後は3週間ほどと判断したため、ホームセンターでミルクを調達することとしました。
初めてのミルク
ホームセンターでミルクは調達しました。
与え方を調べてみるとシリンジ(注射器のようなもの)を使うとあったが、さすがにそんなものは手持ちになく、ホームセンターにもありませんでした。
しかし、幸いなことにここは学習塾。実験のために買ったスポイトがあります。
スポイトをアルコール消毒して、ミルクを少し温めて与えたのですが、あまり飲んでくれませんでした。
追記)後でわかったことだが普通にやり方がダメだったようだ。
保温
ペットボトル湯たんぽはどうやら正解のようでした。
お湯の温度は人間がちょっと熱く感じる50℃弱。タオルにくるんで段ボールの中に入れておきました。すると、一息ついたのか体をくっつけて眠りました。かわいい。あごのせして鼻をぴすぴす言わせて寝ています。なんだこれ、かわいい。
動物看護学生召喚
さて、私の勤務先は学習塾。
塾ともなれば、卒業生にいろいろな進路を選択した子がいます。
その中の一人は動物看護の学校に行きました。
何か、アドバイスでももらえるかと連絡を取ってみると来てくれるとのこと。
あいさつもそこそこに、子猫(名前はまだない)を見てもらうと予想以上に小さかったとのこと。早速ミルクを飲ませてもらうと、スポイトをかなり思い切りよく口に突っ込んでいます。素人からすると、これは一度見てないとできません。
また、あれだけ頑固だった目ヤニが少し預けただけでほとんど無くなってます。
おしっこもうんちも誘導して出しています。自力排泄できない子猫のおしっこの出し方と「出方」を観察。よし、覚えた。
その後も忙しいはずなのに、4時間ほど塾に居座ってくれました。そのおかげで私も授業に集中できましたし、本当に助かりました。
自宅へ搬送
授業が終わり家に帰ります。
動物看護の子にはノミダニに注意してと最後のアドバイスをもらい、段ボールハウスを車にセット。シートベルトでしっかりと固定。車は今どき珍しいマニュアルミッション車なので、変速ショックに気を付けて帰宅。普段30分で帰れるところ50分くらいかかりました。
段ボールハウスを玄関に設置して妻と今後のことを相談。
名前もこのとき決めました。
さいごに
急遽保護したため、迎える環境が全く整っておらず、手持ちの道具でなんとかした感じです。理想を言うと真っ先に動物病院なのでしょうが、仕事中ということもあったので翌日になりました。
初めての保護となりましたが、インターネットにはたくさんの情報があり、取捨選択の必要はありましたが、とても助かりました。
また、動物看護の卒塾生の存在も大きかったです。
いろいろな人や物に助けられて始まった子猫の保護。
私もここに記録を残して、また別の人のお役に立てたらと思います。
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